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白蔵盈太『桶狭間で死ぬ義元』レビュー|今川義元のイメージが変わる歴史小説

白蔵盈太『桶狭間で死ぬ義元』レビュー|今川義元のイメージが変わる歴史小説

「桶狭間の戦いで敗れた武将」――そんな「やられ役」のイメージで語られがちな今川義元。しかし、本当に彼は凡庸な人物だったのでしょうか。

『桶狭間で死ぬ義元』は、名将と呼ばれるまでに至った義元の歩みと、その最期に至るまでの葛藤を丁寧に描いた歴史小説です。

本記事では、『桶狭間で死ぬ義元』を読んだきっかけや感想をあらすじや概要を交えて紹介します。

目次

『桶狭間で死ぬ義元』の基本情報とあらすじ


作品名桶狭間で死ぬ義元
著者名白蔵盈太
ジャンル・雰囲気歴史小説/戦国時代
あらすじ

強い今川家を目指し、検地や寄親・寄子制を導入するなど制度改革を行い、古臭い家風を変えようと当主として肝胆を砕く義元。東に北条、北に武田、西に織田という手強い相手に囲まれつつも、冷静沈着で独自の情報収集網を持つ地獄耳の師僧・太原雪斎の意見に耳を傾けながら、義元はいつしか「海道一の弓取り」と称されるまでになる。しかし、雪斎亡きあと正確な情報を得られず判断が鈍り始めると、いつしか織田への疑念が生まれていた。甲相駿三国同盟を成立させ、今川家を反映させた名将は、篠突く雨の桶狭間で運命の時を迎える。

引用:Amazon

『桶狭間で死ぬ義元』を読んだきっかけ

『義経じゃないほうの源平合戦』を読んでから、気になってライブラリにずっと入れていた本作。

2026年になり、2026年1月から大河ドラマ『豊臣兄弟!』が開始され、序盤に桶狭間の戦いが描かれることを知り、これは今がチャンスなのでは…??と読み始めました。

『桶狭間で死ぬ義元』の感想

今川義元といえば、正直なところあまり詳しくは知らず、「公家かぶれ」といったイメージが強くありました。だからこそ、本作で描かれる聡明で冷静な人物像がとても新鮮で、いい意味で印象を覆された気がします。

太原雪斎という存在も初めて知ったのですが、なんと心強いこと。戦国時代における僧の立場や役割についても、改めて考えさせられる場面が多くありました。

なにより、織田信長が躍進する前の戦国時代の勢力図が知れたことが、私のなかではとても大きく、本当に読んでよかったなと思いました。ちょうど大河ドラマ『豊臣兄弟!』で桶狭間の戦いが描かれる前に読めたので(読了日:2026年1月14日)、いい予習にもなりました。

歴史上の偉人は、こういう人だったと言われる反面、実際にどうだったかはわからないので、創作であらたな一面を想像するのも醍醐味だなと感じられた作品でした。

『桶狭間で死ぬ義元』はこんな人におすすめ

  • 今川義元に固定されたイメージを持っている人
  • 大河ドラマや戦国史をより深く楽しみたい人
  • 敗者側からの視点も読みたい人

従来のイメージと違った歴史小説を楽しみたい方必見です。

まとめ

『桶狭間で死ぬ義元』は、「公家かぶれ」という今川義元のイメージをやさしく覆し、誠実に国を治めようとした1人の武将の姿を描いた作品です。太原雪斎との師弟関係や、信長が頭角を現す前の戦国の空気も描かれており、歴史を別の角度から味わえます。

大河ドラマの予習にも、戦国時代を少し深く知りたい人にもおすすめの1冊です。


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この記事を書いた人

1996年生まれ、関西育ち。法律事務所で働きながら、Webライターとして活動しています。
読書と観劇、ダンスが好きで、エンタメは人生の生きがい。
中学生の頃に図書委員として書いた本の紹介文をきっかけに、本を誰かに届ける楽しさを知りました。
このブログでは、心に残った小説を中心に感想を綴っています。

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