レビュー– category –
-
レビュー
寺地はるな『ぬすびと』レビュー|時がたたないとわからないことがある
心の支えになる思い出は、確かに存在する。寺地はるなさんの『ぬすびと』は、二十年という月日を経て再びつながる三人の物語です。 別れの痛みも、再会の喜びも丁寧に描かれていて、読んでいるうちに自分の心も少しずつ温かくなっていきました。時がたつこ... -
レビュー
櫻いいよ『交換ウソ日記』レビュー|胸キュンが止まらない高校生ならでは恋愛物語
好きな映画の原作に、まさかkindle unlimitedで出会えるとは思っていなかった。思わず声をあげながらダウンロードして、一気読みしてしまった『交換ウソ日記』。 机の中に残されていた、たったひと言の手紙——「好きだ」。そこから始まる交換日記が、やがて... -
レビュー
永井紗耶子『木挽町のあだ討ち』レビュー|江戸の人情が心を温かくする令和の傑作
映画化で話題の『木挽町のあだ討ち』、実際に読んでみたら想像以上でした。最初は江戸っ子特有の語り口調に戸惑いましたが、慣れた瞬間からページをめくる手が止まらなくなった1冊です。 謎解きあり、人情あり——直木賞受賞作がなぜこんなにも多くの人に愛... -
レビュー
恩田陸『spring』レビュー|天才の生きざまに圧倒される、息をのむ傑作
天才の頭の中を、のぞいてみたいと思ったことはありませんか。あの人はいったい何を見て、何を感じながら、あんなものを生み出しているのだろう——そんな問いを抱えながらページをめくるうちに、気づけば胸がどきどきしていました。 1人の天才の生きざまを... -
レビュー
千早茜『マリエ』レビュー|女性として生きる難しさに刺さる、だけどキュンキュンもできる物語
恋愛、結婚、離婚、そして一人の時間。女性として生きていると、どの選択が正しいのか分からなくなる瞬間があります。特に40代を迎えると、若い頃とは違う複雑さを感じることも。 そんな気持ちを抱えている方に、今回ご紹介する一冊が心に響くかもしれませ... -
レビュー
寺地はるな『リボンちゃん』レビュー|下着から始まる小さな心の変化を描く温かな物語
最近、なんだか毎日が同じことの繰り返しで、小さなときめきを忘れてしまっていませんか。そんなとき、ふとした瞬間に心が躍るような、優しい変化に気づかせてくれる物語があります。この記事では、日常の中にある小さな幸せを再発見できるかもしれない一... -
レビュー
万城目学『八月の御所グラウンド』レビュー|京都が舞台だからこそ描ける青春物語
『八月の御所グラウンド』は、京都という土地の空気や季節感を、そのまま物語に閉じ込めたような1冊です。 万城目学らしい、少し不思議で軽やかな語り口のなかに、ふっと胸に残る切なさや温かさがにじみます。京都の歴史や人のつながり、そして思わず笑っ... -
レビュー
白蔵盈太『桶狭間で死ぬ義元』レビュー|今川義元のイメージが変わる歴史小説
「桶狭間の戦いで敗れた武将」――そんな「やられ役」のイメージで語られがちな今川義元。しかし、本当に彼は凡庸な人物だったのでしょうか。 『桶狭間で死ぬ義元』は、名将と呼ばれるまでに至った義元の歩みと、その最期に至るまでの葛藤を丁寧に描いた歴史... -
レビュー
原田マハ『総理の夫』レビュー|政治小説が苦手でも読みやすいヒューマンドラマ
『総理の夫』は、「政治小説は少し難しそう」と感じている人にこそ手に取ってほしい1冊です。 初の女性総理大臣誕生という大きな出来事を描きながらも、物語の中心にあるのは人と人との関係性。政治の世界を背景にしつつ、夫婦の距離や想いが丁寧に描かれ... -
レビュー
宮島未奈『成瀬は信じた道をいく』レビュー|変わらず我が道を行く成瀬に元気をもらう
『成瀬は信じた道をいく』は、「成瀬は天下を取りにいく」で強烈な印象を残した成瀬あかりの、その後を描くシリーズ第2作です。 相変わらず周囲をざわつかせながらも、まったくブレずに自分の道を進んでいく成瀬の姿は健在。くすっと笑えて、読み終わるこ...