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恩田陸『ドミノ』レビュー|バラバラな人々の運命が交差する痛快群像劇

恩田陸『ドミノ』レビュー|バラバラな人々の運命が交差する痛快群像劇

恩田陸の『ドミノ』は、東京駅を舞台に“まったく関係のなさそうな人々”の行動が次々と連鎖し、大騒動へと発展していく痛快パニックコメディ。久しぶりに読み返したところ、やっぱり面白い!と再確認できた一作でした。

登場人物の思惑が少しずつつながり、最後に一気に収束していく爽快さは唯一無二。群像劇が好きな方や、スピード感のある物語を求めている方にぴったりの作品である本作を紹介します。

目次

『ドミノ』の基本情報とあらすじ

作品名ドミノ
著者名恩田陸
ジャンル・雰囲気群像劇/コメディ/ドタバタ劇
あらすじ

些細な事件が大騒動に発展していく、パニックコメディの大傑作!

一億の契約書を待つ生保会社のオフィス。下剤を盛られた子役の麻里花。推理力を競う大学生。別れを画策する青年実業家。昼下がりの東京駅、見知らぬ者同士がすれ違うその一瞬、運命のドミノが倒れてゆく!

出典:Amazon

『ドミノ』を読んだきっかけ

おそらく初めて本作を読んだのは中学生の頃。それから何度か読み返したものの、ここ数年は手に取る機会がありませんでした。

今回、ブログを始めて「名刺代わりの小説10冊」として紹介したこと、さらに続編の『ドミノ in 上海』を買ったまま積んでいたこともあり、「今こそ!」と改めて読み直すことに。

久しぶりに復習できて物語の面白さを再確認できたので、この勢いで『ドミノ in 上海』も楽しみたいと思います◎

『ドミノ』の感想

結構久々に手に取ったので、「こんな感じだったかな~」と半ば記憶をたどるように読み進めていたのですが、気づけばすぐに夢中に。バラバラでなんの関係もなさそうに見えていた登場人物たちが、少しずつ繋がっていく瞬間に「これこれこれ……!!」と思わずにやけが止まりませんでした(笑)。

何度読んでも「そこが繋がるんだ!」と胸が熱くなりますし、点と点が線になり、最後には見事に大きな円を描いている構成は、もう感嘆の一言。作者の巧みな仕掛けにすっかり翻弄され、読みながら「やっぱりこの作品はすごいなぁ」と改めて思わされました。

今回は寝る前に少しずつ読もうと思っていたのですが、後半に差しかかったあたりからページをめくる手が止まらなくなり、結局気づけば夜更かし(笑)。でも、その時間すら惜しくないほどの充実感を得られました。

一気読みを楽しみたい方、そして「物語が繋がっていく快感」を味わいたい方に、ぜひおすすめしたい1作です。

『ドミノ』はこんな人におすすめ

  • テンポよく読める本が好きな人
  • キャラが多い小説・群像劇が好きな人
  • 伏線が一気に回収される爽快感を味わいたい人

読み進めていると止まらなくなるので、一気読みをしたい!と思っている方にもおすすめです◎

まとめ

本記事では、恩田陸さんの『ドミノ』を紹介しました。久々の再読でも面白さは色あせず、ページをめくる手が止まらないほど楽しめました。

軽快なテンポで読み進められるので、忙しい人でも一気読みできるはずです。キャラクターの多さや伏線回収の妙を楽しみたい方、群像劇に魅力を感じる方にぜひ手に取ってみてください◎

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この記事を書いた人

1996年生まれ。関西育ち。法律事務所で働くかたわら、Webライターとしても活動中。
読書と観劇とダンスが大好きで、エンタメが人生の生きがい。中学生の頃に図書委員として書いた本の紹介文がきっかけで、「誰かに本を届けること」の楽しさに目覚めました。
このブログでは、自分が本当に面白いと思った小説を中心に、感想や思い出を交えながら紹介していきます。
このブログが、ほんの少しでも物語の入口になりますように。

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