MENU

青崎有吾『ノッキンオン・ロックドドア』レビュー|“HOW”と“WHY”で挑む、新感覚ミステリー

青崎有吾『ノッキンオン・ロックドドア』レビュー|“HOW”と“WHY”で挑む、新感覚ミステリー

今回ご紹介するのは、青崎有吾さんの本格ミステリー小説『ロッキンオン・ロックドドア』です。テンポの良い会話と、2人の探偵が「不可能(HOW)」と「不可解(WHY)」それぞれの視点から謎を解き明かす独自のスタイルが魅力の1冊。

Kindle Unlimitedで見つけて読み始めたところ、その読みやすさと奥深さにすっかり引き込まれ、続編まで一気読みしてしまいました。

ドラマ化でも話題になった本作の面白さを、この記事でたっぷりお伝えします。

目次

『ロッキンオン・ロックドドア』の基本情報とあらすじ

作品名ノッキンオン・ロックドドア
著者名青崎有吾
出版社/発売年徳間書店/2016年
ジャンル・雰囲気探偵×バディもの。現代的な軽快さと、濃厚な謎解きのバランスが絶妙な1冊です。
あらすじ

密室、容疑者全員アリバイ持ち、衆人環視の毒殺など「不可能(HOW)」を推理する御殿場倒理と、理解できないダイイングメッセージ、現場に残された不自然なもの、被害者の服がないなど「不可解(WHY)」を推理する片無氷雨。
相棒だけどライバル(!?)な探偵ふたりが、数々の奇妙な事件に挑む! 新時代の本格ミステリー作家が贈る、ダブル探偵物語。

引用:Amazon

『ロッキンオン・ロックドドア』を読んだきっかけ

Kindle Unlimitedの対象作品をチェックしていたときに、本作を発見。「これ、前にドラマ化して気になってたやつだ!」と嬉しくなって、すぐにダウンロードしました。

ちなみに、続編となる『ロッキンオン・ロックドドア2』もKindle Umlimitedの対象作品となっていたので、流れのまま読破しました。

『ロッキンオン・ロックドドア』がくれた気持ちと気づき

ネタバレにならない内容となっていますが、まっさらな状態で楽しみたいという方はご注意ください。

会話のテンポが小気味よく、クスッと笑えるやり取りもあり、サクサクと読める1冊でした。

一方で、トリックはどれもひねりが効いていて、何気ない描写にも伏線が張られており、ミステリーとしても大満足。読んでいて「なるほど、そうきたか!」と思わされる場面が何度もありました。

ドラマ版は1〜2話ほど視聴していたので、脳内では自然と松村北斗くんと西畑大吾くんの姿で再生され、さらに没入感アップ(笑)。改めて、ドラマの続きも観たくなりました。

ちなみに、ドラマの脚本を収録したシナリオブックも発売されているので、映像を楽しんだあとにあわせて読んでみるのも面白そうです。

『ロッキンオン・ロックドドア』はこんな人におすすめ

  • 名探偵コンビの掛け合いに胸が躍る人
  • ドラマ化原作を読みたい人
  • テンポの良い会話劇でサクサク読めるミステリーを求めている人

1話完結型で短編小説のようなスタイルなので、読書初心者の方にもおすすめです。

まとめ

探偵ふたりの立ち位置や能力の違いが生み出す独特のリズムと、王道を踏まえながらも現代的なひねりが効いた謎解きに、最後まで飽きることなく楽しめる作品でした。

気軽に読める短編形式ながら、1話1話にしっかりとした読み応えがあり、ミステリー初心者から本格派まで幅広くおすすめできます。

ドラマをきっかけに興味を持った方はもちろん、軽快で知的な会話劇が好きな方にもぴったりです。ぜひ手に取ってみてください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

1996年生まれ。関西育ち。法律事務所で働くかたわら、Webライターとしても活動中。
読書と観劇とダンスが大好きで、エンタメが人生の生きがい。中学生の頃に図書委員として書いた本の紹介文がきっかけで、「誰かに本を届けること」の楽しさに目覚めました。
このブログでは、自分が本当に面白いと思った小説を中心に、感想や思い出を交えながら紹介していきます。
このブログが、ほんの少しでも物語の入口になりますように。

目次